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横浜市磯子区の地域猫飼育についてのガイドラインへの見解と質問
北の丸公園の猫たちへの虐待防止と不妊去勢手術についての申入書
北の丸公園のら猫問題の続報

「横浜市磯子区の地域猫飼育についてのガイドラインへの見解と質問」
 
横浜市磯子区の地域猫ガイドラインへの見解と質問             
               1998年12月20日 ARC事務局
 
のら猫を「ホームレス猫」・「地域猫」と位置づけ人と猫の共生を打ち出し、全国的な注目を集める作業に着手されたことに敬意を表します。12月の区民報「いそご」を縮刷総合版にて拝見しました。内容は、「ホームレス猫の面倒を見る人へこれだけは守って下さい、中途半端な世話は他人に迷惑をかけることになります。そうならないように......」と題し、具体的に10項目をあげた。
飼育管理編6項目
 できるだけグループで活動し責任の所在を明らかにする
 餌は決められた場所・時間に食べきれるだけの量を与え、清掃を実施し、常に清潔を心掛ける
 餌や水は健康維持を考えて充分配慮する
 エサ場周辺には猫用のトイレまたはそれに準ずる物を置いて、必ず始末する
 猫用トイレ以外の場所の糞もエサを与えた結果として片づけるように心掛ける
 じゅうたんを裏返しにした物やツメとぎ板になるものを用意するよう心掛ける
健康管理編4項目
 必ず不妊去勢手術を実施し、首輪等の目印を付けて終生世話をしましょう
 手術に必要なことについては、保健所等に問い合わせて助言を求めましょう
 猫が病気や負傷をしている場合は、獣医師などと相談しましょう
 健康保持のために必要なことを行いましょう
 
  一読すると、のら猫を地域猫として飼育していこう、生は全うさせよう、との基本線は踏まえられているようですが、その飼育責任は、エサをやる人がグループをつくって責任の所在を明確にし、キチンともってほしい、ということのようです。
おおいに、或いはそれなりに評価できるとの意見が多いようですが、私は相当違う評価と意見をもっています。
広報を読んだ上で、電話で担当者と話してみました。
一つは、エサやトイレやツメとぎ等の場所は磯子区内ののら猫のいる場所なら基本的にOKなのか、という点。「民有地、公共地を問わずその所有者或いは管理者の了解を必要とする」との答え、では、磯子区内の公園など管理地は大丈夫なんですね、と聞くと「それはなんとも....」と歯切れが悪い。
もう一つは、のら猫たちは、捨てられた猫たちか、その子孫であり、捨て猫を行っている行為者は『動管法』13条に違反しているわけであり、それらの違反者に対してどう対応するのか、を尋ねた。
これも「刑事告発する」など捨て猫行為を犯罪でありキチンとした対応をとる、との明快な態度、答えは得られなかった。
 まず、これら2点について、ガイドライン作成者としての見解をお尋ねしたい。
ここでは電話でのお答えを区としての態度であるとの前提で、ARC事務局私案として、以下の意見を表明する。
 
根本からの練り直しを求めます。
 いくつかの実現しなければならない前提があり、それらを積み残したままでのガイドライン公表は、討論の素材として、或いはその熱意として評価しますが、内容的には、及第点ではなく、根本からの練り直しが必要だと思います。
 問題点の第一は、のら猫をホームレス猫とか地域猫とかいっていますが、エサをやる人々が責任をもってほしい、一人ではなく、グループでもってほしい、というのが根本にあります。
これらの捨て猫をケアする主体は、行政ではなく、民間のボランティアグループでやってほしい、というわけです。この考え方は、なんでもかんでも行政にやらせよう、という安易な考えと比べれば、賛同できる思考です。
しかし、エサをやっている津々浦々の、町内の、路地裏の、老若男女に等しく求めることは現実的ではありません。
ややもすれば、「猫飼育のガイドライン」に従えないのならエサをやらないで下さい!という逆の言い方がまかり通る危険性があります。
つまり、エサをやるなら責任をもて、責任を持てないのならエサをやるな!となる危険性です。
従って、こういう危険性(事態)に対応するためには、動物たちとおだやかに共生する方向をもって活動している私たちのようなグループ(動物の生存権擁護の非営利市民活動グループ)が各地に根をもち、相互にネットワークしていくことが極めて重要な前提条件の一つとなります。NPO法が施行されましたが、財政上の諸問題が付随していない不十分な法律であること、エサをやっている人々が必ずしもグループ化を求めていないか、未成熟であること、相互のネットワーク化に相当の年数がかかることなどを踏まえれば、なんらかの暫定的な対応が必要であると思います。
この点についての見解をお尋ねします。
 それと同時に、より根本的な視点の問題ですが、のら猫の生態を自然の営みであり寛容に許容する方向や動物たちへの愛護心の尊さを啓蒙していく視点こそ最も必要な視点です。その意味で、「エサやり人、グループに責任を!」論は、のら猫迷惑論に基本的な軸足を置いた組立であることを指摘せざるを得ません。あるがままの動物たちとの共生を啓蒙していく視点こそ重要なのです。えさをやる人々への責任論を展開するだけでは明らかに片手落ちだと言わざるをえません。動物たちへの愛護心、共生のこころ、地域としての動物たちへの寛容さを醸成することが肝要だということです。
NHKの「生き物地球紀行」は、世界各国の人々がどんなに生き物たちの生態を理解した上で寛容に共生しているかを描き出しています。先日のドイツの寒村でコウノトリが屋根に巣を作り、村をあげて保護し共生している姿も放映していました。あの10数分の1でも見習う心が大切ではないでしょうか。
 この軸足を動物との寛容心をもった共生に移す点について、その基本的な姿勢について見解をお尋ねします。
 もう1点は、捨て猫をする『動管法』違反者への厳しい対応を行政として取るべきだと言うことです。この対応になんらの言及もないことは、磯子区に捨てれば地域猫として終生飼養してもらえる、というとんでもない思い違いをする人々が必ずでてくるし、その結果として捨て猫が増え、エサやり、不妊去勢手術、トイレ掃除などなどの負担が愛護心のある人々、或いは動物の生存権を擁護する人々に「責任」としてしわ寄せされるということです。
つまり、これらへの対応は単に言及するだけで不十分で、「捨て猫を許さない」「みつけたら刑事告発する」用意と決意を保健所はどうしても述べ、実行する必要があります。動物虐待や遺棄に寛容である必要はなく、現行『動管法』で充分ですからどしどし行政としてキチンと対応すべきだと言うことです。この点の言及がガイドラインには全く欠如していることは憂うべきことです。
この点についての見解をお尋ねします。
 
 
以上、6点についての見解をARC事務局宛に手紙、
FAX或いはe-mailにてお寄せいただきたく存じます。
〒 150−0044 東京都渋谷区円山町23−9−808
    電話:03−3770−4098 FAX:03−3770−4099
  なお、この手紙とお寄せいただく回答書は、国内外の動物愛護保護グループ、
生存権擁護グループ並びにマスコミ各社にリリースいたします。
 
Kawaguchi S./Animal Rights Center Japan
[email protected]
http://www02.so-net.ne.jp/‾arcj/index.htm
 

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